たなか歯科医院ブログ
下がった歯ぐきが気になる方に
2023-10-03
下がった歯ぐきが気になる方に歯の根を覆う「根面被覆」
歯ぐきが下がってしまった歯。歯の根がのぞいて、見た目が気になる。そんな時にお役に立てるのが「根面被覆」。
歯ぐきの組織をお口の中の別の場所から移植する外科治療です。
歯ぐきを覆うとこんな変化が・・・
・見た目の改善
治療によって審美性が格段に改善しています。
・歯の抵抗性アップ
歯の根元に移植された組織が歯を覆い、刺激への抵抗性をもたらします。
・知覚過敏の抑制
露出していた象牙質が覆われることで、知覚過敏が軽減することも。根面のむし歯(根面う蝕)の予防にも役立ちます。
治療の流れと治療前後の注意事項
①まずは歯科医師に相談
歯ぐきやあごの状態が根面被覆を行うのに適しているか診断します。
②根面の清掃
露出した歯の根面からプラークを除去します。
③麻酔
歯ぐきを切開する部位や移植組織を採取する部位に局所麻酔をします。
④歯ぐきの切開
どのように覆うかを想定して、根面のまわりの歯ぐきを切開します。
⑤移植組織の採取
口蓋の粘膜から移植する組織を切り取ります。
⑥根面の被覆と縫合
切開した歯ぐきに移植組織を挿入して縫合します。
⑦抜糸
傷がふさがったら縫合した糸を抜きます。
⑧経過観察
定期健診を忘れずに。
治療前の注意
・血液サラサラのお薬(抗血栓薬)など全身の病気のお薬を服用している場合はお伝えください。自己判断での休薬は危険ですので絶対におやめください。
・喫煙は傷の治りを悪くします。
手術前後は基本的にタバコをお控えください。
・歯科から炎症を防ぐお薬や抗生剤を処方されているなら忘れずに服用を。
治療後の注意
・術後、痛みが増すようでしたら、治療を受けた歯科医院に相談を。
・炎症や感染を抑える薬を処方しますので、服用を続けてください。
・血行がよくなると出血しやすくなります。
運動や飲酒は2~3日我慢。お風呂もシャワーで。
・抜糸するまでの1~2週間は、治療したところでは噛まないように。
・縫合した場所には、糸が取れるまでは歯ブラシをあてないようにしましょう。抜歯後2週間(当院での目安)は、毛のやわらかい歯ブラシをやさしくあててください。