歯周病はお口だけの病気じゃない?全身との深い関係を解説

2026年04月22日(水)

こんにちは、たなか歯科医院です。

皆さんは歯周病(以前までは歯槽膿漏と呼ばれていた)をご存じですか?

歯周病のみなら多くの人が知っているかもしれませんが、歯周病が全身の健康状態や、生活習慣に関係があることまでは知らない人が多いと思います。

今回は歯周病とそれらの関係について解説していきます。

歯周病とは

まずは歯周病とは何かを解説していきます。

歯周病とは歯肉炎、歯周炎の2つに分けることができます。

①歯肉炎

歯肉炎とは歯茎に炎症がある状態のことで骨の吸収は見られないものです。見た目は赤く腫れていて、出血しやすくなっています。何もしないときに痛みなどはほとんどありません。

歯周炎との大きな違いはこの状態では歯茎が腫れているだけなので、適切に口腔内の清掃を行えば歯茎は引き締まり、元と同じような口腔内に戻ります。

②歯周炎

歯周炎とは歯茎に炎症があり、かつ骨まで広がったことで、歯を支える骨が吸収されていくことです。

歯茎が炎症を起こして下がっていき、歯の根っこの部分が見えてきたり、骨が吸収され支えが無くなることで歯がぐらついたりします。

一度歯肉炎から歯周炎に移行してしまうと基本的に元に戻ることはなく、進行を止めることが治療となります。

歯周病の診断方法

歯周病と診断するには歯周ポケットの深さ、またポケットの深さを測る際に出血があったか、歯に動揺があるかが必要となってきます。

歯周ポケットを測って4㎜以上であれば歯周病の可能性があります。また、ポケットを測る道具を入れたときに出血があれば、そこの歯茎は炎症が起きているという判断になります。

こういった所見を使って歯周病かどうかを診断していきます。

歯周ポケットの確認

歯周病の進行過程

では歯周病はどのように進行していくのでしょう。

①歯にプラーク(食べかすなど)が付着
②プラーク内の細菌(P.g菌など)がたんぱく質を溶かす毒素を出す。
③歯茎(たんぱく質)を溶かして炎症を引き起こす
④炎症が深部に行くことでポケットが深くなる
⑤さらに炎症が広がり、骨を溶かし始める

上の順番で進行していきます。

自覚症状がほとんどない状態で進んでいくので多くの人が歯茎から血が出てきたことや、歯が揺れ始めていることで自分が歯周病であると実感します。

歯周病を予防するには定期的なメンテナンスを受けること、正しいケアを行うことが大切になってきます。

歯周病と全身の関係

また、歯周病は全身状態とも関連して症状を進行させやすくすることがあります。

関連があるといわれているのが以下に挙げるものです。

①糖尿病
②心血管疾患
③早産・低体重児出産
④肥満
⑤骨粗鬆症
⑥関節リウマチ
⑦認知症
⑧喫煙

歯周病と全身疾患

挙げたものの中で特に関連があるものを簡単に解説していきます。

①糖尿病

歯周病との関連が最も高いといわれている疾患です。

糖尿病とは血糖値をコントロールすることがとても重要になってきますが、歯周病であると、その血糖値のコントロールを悪化を悪化させてしまいます。

また、糖尿病も歯周病を進行させ悪化させていくので、相乗効果で進行していきます。

②心血管疾患

いわゆる心筋梗塞や脳梗塞が該当するものです。

歯周病菌(P.g菌など)が歯周ポケットから、血管内に侵入していき、血管内で炎症を起こします。

炎症を起こすことで血管内にかさぶたのようなものを作っていき、結果として動脈硬化を引き起こし、最終的には心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが上がるとされています。

③誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎とは加齢とともに嚥下能力が落ちていき、飲み込んだ食べ物類が誤って軌道のほうへ入っていき、肺に行くことで起こります。

肺に行くと必ず起こるわけではなく、食物に細菌が多ければ多いほど肺炎になる確率は高くなっていきます。

食べ物は口の中で咀嚼されてから嚥下されるので必然的にお口の中の細菌が多ければ多いほど食べ物に細菌が付着する可能性は高くなります。

そのため歯周病であると誤嚥性肺炎になる確率が高くなるといわれています。

④早産・低体重児出産

歯周病によって炎症物質ができ、その炎症物質が子宮収縮を誘発することで早産のリスクが高まります。また低体重児のリスクも上がります。

妊娠中はホルモンバランスが崩れやすく、歯周病になりやすい状態になるため、妊産婦検診などをしっかり受けて口腔ケアを行うようにしましょう。

⑤喫煙

煙草に含まれるニコチンは血管を収縮させ、歯茎の血流を低下させてしまいます。その結果として血流が悪くなり、歯周病となっても回復しづらくなってしまいます。

また喫煙により白血球の働きが低下するため免疫力が低下し、歯周病菌が増えやすい状況を作ってしまいます。

さらに血流が悪くなっているため血が出にくく、炎症が起きているのかいないのかがわかりづらくなってしまいます。

その結果として自覚しづらくなり、発見したころにはだいぶ進行してしまっている、という状態になることが多くなってしまいます。

まとめ

このように歯周病は全身に関係してくるような疾患であることが理解いただけたかと思います。

歯周病は完治を目指す疾患ではなく、現状維持や予防をメインで行わなければいけない疾患です。

定期的にメンテナンスなどを受けて健康な歯茎、健康な歯を守りましょう!

歯周病のまとめ

医療法人 たなか歯科医院

TEL 0957-24-6480

〒854-0034 長崎県諫早市小野町8-1

診療時間
9:00~12:00
14:00~19:00
日曜/祝日
= 9:00~13:00
TOP