歯を失ったままにするとどうなる?その影響と治療法の選択肢

2026年01月23日(金)

今回は、歯を失ってしまった後はどんな治療があるのか、また放っておいたらどうなるのかを書いていきたいと思います。

歯が抜けるとどうなる?

まずは歯が抜けてしまったら…

①歯が抜けた部分の顎の骨が吸収される
②隣の歯が倒れてくる
③抜けた歯とかみ合っていた反対の顎に生えている歯が伸びてくる
④ほかの歯の負担が大きくなる
⑤発音がしづらくなる

ことが挙げられます。

それぞれ解説していきます。

①顎の骨が吸収される

顎の骨は歯を支える役割を持っています。そのため、歯が噛み合う際に歯が揺れたり、動いたりしないように骨が作られていきます。あまりにも噛み合わせの力が強すぎたり、歯ぎしりで顎の骨に負担をかけたりする状態では、顎の骨は折れないように骨を増殖させて顎の骨を守ろうとします。

逆に歯が無くなった影響で全くかみ合わなくなった場合は、顎の骨は骨量が多くなくても、普通に暮らしていけると判断して、骨の量を減らしていきます。

こういう理由で歯が無くなって噛み合うことが無くなると顎の骨はどんどん吸収していってしまいます。

顎の骨が吸収される様子

②隣の歯が倒れてくる

歯は隣同士の歯と支えあって噛み合うことからの衝撃に耐えています。

1本の歯が無くなってしまうと噛み合わせによる力を隣の歯たちが強く受けることとなります。それにより歯は強さを和らげようとするために歯が無くなった部分に倒れて噛み合わせの力を受けないようにしようとします。

結果として歯が倒れてしまって、隙間が少なくなってしまいます。

抜けた歯の隣の歯が倒れてくる様子

③抜けた歯とかみ合っていた反対の顎に生えている歯が伸びてくる

今まで上下で噛み合っていた歯のうち片方が無くなると、噛み合っていた歯のもう片方は行き場を失って伸びてきます。伸びてきてしまうと治療してかぶせものや入れ歯を作りづらくなってしまい、治療の幅が狭まってしまいます。

抜けた歯とかみ合っていた反対の顎に生えている歯が伸びてきている

④ほかの歯の負担が大きくなる

今までは上の歯と下の歯が同じ数で嚙む力に耐えていたのが、歯が無くなることでそのバランスが崩れ、歯が無くなった側の歯に負担がかかるようになります。その負担が大きくなればなるほど、歯が割れやすくなったり、かけやすくなったりします。

歯を失ったことによってほかの歯の負担が大きくなっている様子

⑤発音がしづらくなる

特に前歯が無くなってしまった場合に起こることです。声を出そうとすると、前歯がないことで息が漏れるような状態となり、また、舌と歯で音を作るような発音ができなくなってしまいます。

以上が歯を失うことで起こることのまとめでした。

では、歯を失った後はどのような治療法があるのかをまとめていきます。

歯を失った後の治療法

大きく分けると

①ブリッジ
②入れ歯
③インプラント

の3種類となります。

それぞれについて解説していきます。

①ブリッジ

ブリッジとは失ってしまった歯の両隣の歯を削って橋渡しにする治療法のことです。

ブリッジのいいところは、入れ歯と違って取り外すことをせずに自分の歯に近い形で噛め、異物感が少ないことです。

逆に欠点としては自分の健康な歯を相当量削らなければいけないこと、また支えとなる歯で失った部分の歯分の噛む力に耐えないといけないところや、保険内でできるブリッジが限られているというところ。また、入れ歯に比べて取り外しができない分、清掃方法が困難であるということが挙げられます。

ブリッジ治療の様子

②入れ歯

入れ歯は歯を失った部分を、まだ残っている歯に引っ掛ける形で埋める取り外しが可能な治療法です。

いいところは、自分の残っている歯をあまり削らずに済み、また、取り外しが可能であるので清掃はしやすくなっています。

それとは逆に欠点として、異物感が大きいため、使うのには慣れが必要であること、口の中の歯茎などの粘膜を傷つけやすいことなどがあります。また、ブリッジに比べて、製作時間が少し長くなることが多く、装着まで時間がかかることが挙げられます。

タイプ別の入れ歯

③インプラント

インプラントは歯を失った部分に顎の骨自体に土台を埋め込み、歯を作っていく治療になります。

いいところは自分の健康な歯をほとんど削ることがないところです。また、骨に埋め込む形になるため、自分の元の歯に近い形で使用することができます。

欠点はインプラントを埋め込むためには歯茎を切って、骨を出して、埋め込む形になるため非常に侵襲性が高い処置になります。また、インプラントを埋めることができるような骨量が存在していない場合は、インプラントをすることができないため、治療が限定的になりがちであること。そのほかにもインプラント治療で最終的な歯が入るまでの期間は少なくとも半年以上はかかるというところも挙げられます。そして何より、保険診療で治療ができないため、他2つの治療に比べて費用が高くなります。

インプラントの器具の詳細

下の表に3つの治療法のメリット、デメリットをまとめます。

比較項目入れ歯(義歯ブリッジインプラント
①隣在歯への負担
クラスプ(バネ)で歯に負担がかかることがある
×
両隣の歯を大きく削り、強い負担がかかる

隣在歯を削らず、負担がほぼない
②装着後の違和感
床が大きく違和感が出やすい

比較的違和感は少ない

自分の歯に近く違和感が最小
③清掃のしやすさ
外して洗えるが、管理が必要

ポンティック下が磨きにくい

天然歯とほぼ同様に清掃可能
④全身的な侵襲度
手術なしで低侵襲

手術なしで低侵襲

外科手術が必要
⑤治療期間の長さ
比較的短い

数週間〜1か月程度
△ 
数か月(骨治癒を待つ必要あり)
⑥治療費用
比較的安価(保険適用あり)

保険適用あり(自費は中程度)
×
高額(基本的に自費)

以上、歯を失った後の治療法について簡単にまとめましたが、歯を失った後に早めに治療をしなければだんだんと治療法が限られてくることがほとんどです。

そのため、歯がぐらぐらしたり、抜けてしまったりした場合は、早めにスタッフにどうしたらいいかなどを聞いてみてください。

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