この歯悪くなってますが、抜きますか?

2023年03月14日(火)

「この歯は抜いた方が良いですね」
あまり聞きたくない言葉だと思いますが、歯医者もあまり言いたくない言葉です。
「右の奥歯は以前通っていた歯医者さんに抜かれたんよ」
なんて言うのは、歯科医院では良く聞かれる言葉です。
状況によっては、その歯を残しておくことで痛みが引かなかったり、周囲の骨や歯に悪影響を与えたりといった事態を引き起こしていることがあり、
やむを得ず抜かないといけないことはやはりあります。しかし、そのことをしっかり説明し、同意をもらって抜いたとしても、やっぱりその後に通われた歯科医院で「抜かれた」と言われてしまうことは少なくありません。
それだけ、できるだけ歯を残したいし、歯を抜かないといけない事態になったことを残念に思っているのだろうなと思いながら、やはり抜かれたと言われると、やはり胸にこたえるものがあります。

近年、介護の現場で「悪くなった歯を残していたために顎の骨が吸収が大きくて、入れ歯が痛くてつけられなくて食事がしづらい」といったことや
「無理に残していた歯が痛んできていよいよ抜こうとしたら、血液サラサラの薬を飲み始めていて、在宅による診療では対応できないと言われた」
など聞かれるようになりました。
こうなると、前のケースとは逆に「もっと早く抜いとけばよかった」といわれたりします。この状況は、患者さんも歯医者もなかなか辛いものがあります。
「将来のライフステージの変化も考慮しながら、歯を抜くかどうか決める」と言うのは、なかなかに難しいです。「歯を出来るだけ抜きたくない」と言う気持ちや「抜いた後、どうすればいいんだろう」と言う不安は良くわかります。しかし、この状況ならもう抜いた方がいいと思われることはやはりあります。
歯医者としては、できる限り状況をお伝えし、抜いたらどうなるのか、抜かないとどうなるのかを丁寧に説明し、患者さんが納得して未来を選択してもらうことしかありません。どう選択しても、それに寄り添って最善の結果が出るように努めていけるようにしていきたいと日々思っております。

抜歯後の対処方法

1.ブリッジ
両隣に歯があれば、ブリッジという方法が可能です。条件を満たせば保険適用で作成可能です。
両隣の歯を削って被せる必要があるため、おすすめできない場合があります。担当医によく相談して決めましょう。

2.入れ歯(義歯)

ほぼどのような場合も作成可能です。こちらも使用材料など条件を満たせば保険適用で作成可能です。
噛む力を確保するため、装置が大きくなり、違和感が強くなることがあります。担当医によく相談して決めましょう。

3.インプラント治療

骨の状態等、条件を満たせば可能ですが、保険適用外となります。
治療完了までに時間もかかり、費用もかかります。担当医とよく相談して決めましょう。

※治療方法にはメリット、デメリットがあります。自分にとってどのような治療方法がベストなのかを十分検討し、納得した上で行うことが重要です。

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